雑貨は、気に入ったものがあったら、あまりに高額でない限りはとりあえず買っておかねばならない、ということを、私はこのロバに教わった、ような気がする。
この眠そうな顔をしたロバは、2年くらいまえに、Afternoon Teaで購入したもの。たぶん600円くらいだった気がする。
手のひらに載るぐらいの小さなロバで、木製で、ものすごく軽い。
ハンドメイドの一点モノを扱うような雑貨やさんで買ったならいざ知らず、Afternoon Teaのように、全国にショップがあり、オンラインショップ完備の大規模ブランドにおいてすら、雑貨というのはアッというまに店頭から消えてしまい、二度と会うことができなかったりするのだ。
有名店であっても、大量に並んでいても、ロングセラー商品でもない限り、結局のところ雑貨というのは、多品種少量生産なんだと思う。
このロバも、その後Afternoon Teaで見かけることもなくなってしまい、今となっては誰が作ったのか、どこかでまた会えるのか、そもそもなんて商品名だったのか、いっさいわからない。
そう思うと余計に愛着がわいてくるものだ。
お手ごろ価格なのに、にっこりした表情とか、まんまるの足とか、じつにカワイイ。
いつもは窓際にちょこんと置いている。ひなたぼっこをする彼を見ると、とても気持ちがやわらぐ。
うちに遊びに来た友達も、このロバをみると、つかみあげて、トコトコ歩かせる真似をしてみたり、いろんなところに載せてみたりして楽しんでいる。いじりたくなるボケ役というか、ゆるふわ愛されキャラというか、ふしぎな愛嬌を持つロバ。
君と出会えて暮らし始めたのもきっと何かのご縁、これからもずっと一緒にいようね!