昨年末、目黒駅のアトレにある有隣堂書店の雑貨フェアで見つけた、ごらんの愛らしい千鳥のブックカバー。帆布生地の上に、職人が一枚ずつ顔料を手摺りで仕上げているという逸品。千鳥だけでなく、栗、柿、家鴨など柄や模様もいろいろあって、染め方も、昔ながらの日本の色にこだわり、芥子色(からしいろ)、刈安色(かりやすいろ)、蜜柑茶色など、たくさんの種類がある。しかし、日本の色の名前って美しいですね。
おまけにパッケージもご覧の通りの可愛さ。
背面に貼られたシールまで愛らしいのです。
もう、棚ごと買い占めたいぐらい欲しくなり、あふれ出る物欲の整理に弱ってしまった。
文庫本にはカバーをつけないたちだし、正直使い道もなかったのだが、「誰かにプレゼントするときに気が利いているからストックで」と自分に言い訳して、千鳥と栗を購入。各1575円也。それぞれのモチーフにもちゃんと意味や願いがあって、たとえば千鳥は、「千鳥=千取り」というごろあわせで、目標達成や勝運祈願が込められているとか。栗は「苦離」のごろあわせで、健康祈願、厄除けの縁起柄。
カワイイだけでなく、そこに込められた願いも考えると、これはもうプレゼントに最適の雑貨と言えるかも。とはいえ、なんとなく手元においておきたくて、結局誰にもあげてないのだが…。
この愛らしいブックカバーを製造販売しているポンピン堂は、なんと1867年創業の染屋さん。小さな工房のため量産はできないらしく、残念ながら今はWebでの通信販売は休止中のよう。「ポンピン堂 ブックカバー」で検索したらいくつかのネットショップで販売中。銀座の伊東屋にも置いてあるようなので、リアル店舗に問い合わせしてから訪れてみるといいかも(店舗一覧)。