◯△□がぽん、ぽん、と並ぶモダンな白壁。カワイイと言ってしまっても過言ではないデザインの小窓は、日本最初の世界遺産であり国宝でもある姫路城のもの。これでも戦闘用だそうで、丸や三角が鉄砲狭間、長方形が矢を放つための矢狭間と呼ばれている。
現在300近く残っているこの狭間は、荘厳な城のある種のチャームポイントになっていて、訪れた観光客も口々に「かわいい〜」と声をもらしておりました。
とはいえ、姫路城にはやはり「美しい」という形容がもっとも似合う。大天守と3重の小天守3基で構成された、「連立式天守」と呼ばれる迫力ある建築は、その大きさと美しさでは文句なく日本一だろう。
この城が建てられた1608年には、もはや城は権力の象徴であり、戦闘や”ろう城”といった「実用」よりは見た目重視になっていたらしい、という話にもうなずけてしまう麗しさ。きっとキュートな狭間も矢や鉄砲のためというよりも「デザイン重視」だったにちがいない。
別名「不戦城」ともよばれる戦闘知らずの姫路城は、明治維新のときに二束三文で売られてあわや解体の危機に陥ったものの買い主が放置したため難を逃れたり、太平洋戦争で爆撃を受けるが奇跡的にそれが不発弾だったりして、神様に愛されているとしか思えない幸運の持ち主でもある。なぜまぶしいほどに白く清々しいのか、それはきっと戦闘の悲しい歴史がないことを体現しているからなのではないか、とすら思えてくる奇跡の城。
とはいえ、カワイイものハンターとしては、キュートな要素もいくつかピックアップしたいもの。
たとえば、この、天守閣の資料コーナーにあった、江戸末期の「姫路府城内郭之細図」。
金沢21世紀美術館のおみやげみたいに、建築そのもののデザインをグッズ化するとしたらはまりそうなおしゃれなセンス。これで姫路城オリジナルお土産を作ったらかわいいのにー!
あと、ハート探しもけっこう楽しい♥
下の写真は釘隠し。これもキーホルダーとか雑貨化できそうな予感。
この美しく(かわいい)姫路城は、来年4月から5年間、改修のため大天守が見られなくなる予定なので、訪れるなら今。瓦の家紋もかわいいので、宝探し気分で細部をチェックして歩くと、歴女ならずともじゅうぶん楽しめます。
<関連サイト>
・姫路城(公式)
・WELCOME TO HIMEJI CASTLE 世界遺産国宝姫路城(フラッシュでバーチャル探検サイト)
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