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型染め家、関美穂子の紙小物の魅力

去年、京都の恵文社一乗寺店を訪れたとき、思わず目を奪われて使いみちも思い浮かばぬまま買い求めてしまった紙小物がある。京都在住の型染め家、関美穂子さんの作品だ。

なんだか、おばあちゃんの引き出しから見つけ出した昔の少女雑誌の付録みたいな懐かしい感じ。古い時代を感じさせるのに、色は染め上げられたばかりのように鮮やかで、和紙の持つ風合いににじむような絵柄が美しい。

正直、和紙を使った紙小物は、京都という土地柄、それまで立ち寄って来たお土産屋さんではよく見かけていた。でも、関さんのそれは、そんなお土産屋さんに並ぶ和小物とは全く違った雰囲気があり、日本の昔の少女雑誌の付録のようでも、ヨーロッパの童話の挿絵のようでも、クラシックなバーに置かれたマッチ箱のラベルのようでもあった。

そんなこんなで、ポチ袋やマスキングテープ、メッセージカードなどをあれこれと購入。

倉敷意匠の「紙モノカタログ」に「型染め作家 関美穂子さんの心模様」という特集が載っていたので読んでみると、関さんは、おばあさまから譲り受けた昔の教科書を大切に保管していたり、小学校のころからマッチ箱を集めていたり、まさに私が作品から感じたとおりのバックボーンを持つ女性だった。ちなみに影響を受けた漫画家は、くらもちふさこ、大島弓子、岩館真理子だそう。まんま少女時代の私の神様たちなので、勝手にシンパシーを抱かせていただいています(笑)。

なお、私と関作品との出会いの場を作ってくれた恵文社一乗寺店では、2009年12月8日〜12月21日まで関美穂子と梢夏子による「襖とスカート」展が開催予定。題名通り、関さんによる襖と梢さんによるスカートが並ぶほか、クッション、トートバッグ、巾着、ショールやラッピング用紙、紙モノなどが並ぶそう(詳細は恵文社一乗寺店のウェブサイトにて)。

プレス1_copy

プレス2_copy

写真は展示予定の作品たち。今から楽しみです。

<関連サイト>

関美穂子

恵文社一乗寺店

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