紙のパズルやグラフィック折り紙等を創作しているデザインユニットcochaeが企画協力した「Creator’s KOKESHI LOVE! 15人のイラストレーターによるオリジナル・こけしの展覧会」が、21日から26日まで乃木坂のGALLERY TOKYO BAMBOOで開催される。
鳴子の工人さんが挽いたこけし木地に、こけし好きのイラストレーターが描彩をした一点もののオリジナルこけしが買えるだけでなく、こけしの絵付けワークショップや、沼田元氣 ×軸原ヨウスケ(cochae)+ 浅生ハルミン × 杉浦さやかによるこけしトークショーも開催されるなど、とにかくこけし尽くし! の6日間。
こけし好きとしてはたまらず、準備に忙しいギャラリーを訪ね、一部届いていない作家さんの作品もあるものの一足お先に撮影させていただいた。
なんともポップで楽しいオリジナルこけし。上はタケイ・E・サカエさん、下は天明幸子さん作。
幾何学模様がモダンなデザインこけしはイナキヨシコさんのもの。
松尾ミユキさんのこけしは、木目を生かしたほっこりテイスト。
長崎訓子さん×SWISH! のこけし。今日のファッションリーダー!
佐々木一澄さんの一輪挿しを思わせるお花のアレンジが愛らしいこけし。
眺めているこちらまで微笑んでしまう霜田あゆ美さんのにこにここけし。赤らんだ頬がキュート。
伝統こけしと見紛う出来の福田利之さんのこけし。ちんまりした顔がかわいい。
山田タクヒロさんのこけし。ピースフルなジョン・レノン風の一体も。
デザイン・ユニットwool,cube,wool!のこけしは70年代ディスコ風(?)なギンギラギンこけし!
……と、とにかくバラエティ豊か。これほどタイプの違うこけしを一同に集めるとは、この人選は狙ったものだったりする? 企画したcochaeの軸原ヨウスケさんに話を聞いて見た。
「『kokeshi book—伝統こけしのデザイン』を出版したあと、こけし好きのイラストレーター、杉浦さやかさんと知り合って、一緒に土湯にこけしを探しに行ったりしてたんですけど、今回は彼女やGALLERY TOKYO BAMBOOさんのお知り合いの中から、こけし好きのイラストレーターさんに声をかけさせていただいただけで、特に狙って人選したわけではないんです。僕も伝統こけしについて簡単な説明をしただけで、あとはみなさんがご自分なりの解釈で絵付けをしてくださっただけですが、集まってみるとすごくバラエティに富んだ展示になりましたね(笑)」
こけしに関する古書や新刊も展示する。手前のあざやかなピンクの表紙がcochaeによる一冊。
軸原さんの個人コレクションの東北のこけしたちも工人の名前つきで展示。それぞれの工房で顔や柄などは伝承された型があるらしい。
展覧会で最も苦労された点を尋ねると、
「イラストレーターさんに4種類の大きさのこけしを描彩していただくのですが、その大きさをそれぞれどれにするか決めるまでは大変でしたね。一番小さいのはどれにするか、大きいのはどこまでか。サイズが決まらないと、鳴子の工人さんにこけし木地を挽いていただけないので」
今回は伝統こけしも展示販売。手前のこけしは小指ほどの大きさでかわいすぎて悶絶です。売り切れ必至?
ちなみに、cochaeさん作のこけしは? と尋ねると、
「あ、ぼくたちのはないんです(笑)、唯一、この天井から提げているものだけがcochaeのものですね」とのこと。
自身の作品の下で。cochaeの武田美貴さんと軸原ヨウスケさん
イラストレーターによるこけしはすべて一点もので、一番小さいものが5000円〜、大きいサイズでも9500円〜(予価)というお手頃価格。お目当てがある人は早めに足を運んでみよう。
<関連サイト>
・GALLERY TOKYO BAMBOO
・cochae
<関連記事>
・沼田元氣の「コケーシカ」が鎌倉に開店!
・100%ORANGEのこけし展覧会
・100%ORANGEこけしの特製箱
・パリのこけしとマトリョーシカ事情