乙女チップス
カワイイもの、古いものを集めた乙女派ウェブマガジン
愛すべき和ゆるキャラ、茶釜狸

何を隠そう、私は伝統的な和ゆるキャラの大ファン。

お正月に神社に並ぶ干支の土鈴とか、日本各地のお土産屋に並ぶ郷土玩具とか、アニメ・漫画大国のルーツを感じさせる、デフォルメされた丸くて愛らしい姿をしているそれらは、カワイイったらありゃしないのである。

さて、過日のこと、目黒にあるホテル・クラスカのギャラリーで開催中の「みやげもん展」なるイベントに立ち寄ってみた。積年の和ゆるキャラファンである私は、普段はメッタにより付かないオシャレホテルの中へ、展示内容に釣られてとふらふらと吸い寄せられたのである。

ギャラリースペースに入るやいなや、私を迎えてくれたのは……

これでもか! という量の和ゆるキャラ!(※郷土玩具とも言う)

うあーーーー、かわいいよぅ。このデフォルメされた愛らしい動物たち。

日本のみやげもんとなる郷土玩具を眺めていると、、『すしあざらし』とか、『カピバラさん』などのキャラクターグッズがぞくぞく生まれてくるのは、必然だと思えてくる。

入るなり大興奮だったのだが、中でも私が興奮したのは、冒頭でやおら登場させた正体不明の黒い物体、茶釜狸。

これは群馬県の郷土玩具で、昔話で有名な文福茶釜をかたどったもの。ここで、文福茶釜あらすじをWikipediaから引用してみよう。

「貧しい男が罠にかかったタヌキを見つけるが、不憫に想い解放してやる。その夜タヌキは男の家に現れると、助けてもらったお礼として茶釜に 化けて自身を売ってお金に換えるように申し出る。次の日、男は和尚さんに茶釜を売った。和尚さんは家に持ち帰って茶釜を水で満たし火に懸けたところ、タヌ キは熱さに耐え切れずに半分元の姿に戻ってしまった。タヌキはそのままの姿で元の男の家に逃げ帰った。次にタヌキは、綱渡りをする茶釜で見世物小屋を開く ことを提案する。この考えは成功して男は豊かになり、タヌキも寂しい思いをしなくて済むようになったという恩返しの話である。」(文福茶釜)。

下のみやげもんも、ちょっとマヌケだけど義理堅いタヌキのキャラクターが表れていて秀逸ではないか。

なお、このサイトによると、群馬県の分福茶釜のお寺、茂林寺のまわりはもう狸だらけのよう。やたらリアルな茶釜狸もあるみたいだけど、やっぱりこの中途半端に狸になってしまっているデフォルメされた茶釜狸が一番カワイイ!

茂林寺


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